池沼
昭和57年9月1日
福島県岩瀬郡天栄村大字牧之内字京谷原6
この清水は、湧水量毎分二千二百ℓ、面積約五百立方メートルといわれ、水底から途切れることなく、砂が浮き上がる様子は神秘的で、日照りで降雨の少ない気候でも水量に変わりなく、魚も生息し、昔から魚を獲ったり、池をかき回すと洪水となって襲ってくると言い伝えられ、人々から恐れられていました。
また、その昔、成務天皇のころ、この沼に住む大蛇が水を湯の如く熱し、人々に害を与えるので、この地を治めた石背国造初代の建美依米命のがこれを憂え、湧湯御前神社を祀り、人々の平和を願ったといわれています。
江戸時代には、この沼が雨乞いの霊池として領主の白河藩主の耳にも入り、慶安元年(一六四八)の大旱魃のときに藩主榊原忠次の命により、また、宝永元年(一七○四)の旱魃には藩主松平基知らが領民を救済するために、大祈禱を行わせた記録があります
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