彫刻
昭和62年5月15日
福島県岩瀬郡天栄村大字上松本権現森1
寄木造り
当山開基の由緒書きによれば、天台宗栄寿山福聚院栄林寺と言う。開基の由来は定かではないが、栄林寺は黒子千明寺の末寺であった。
その後、幾多の変遷を経て万治二年栄林寺の恵久より四代目賢栄は元禄十六年の末、東叡山に願上、白河永蔵寺の末寺引直しとなる。そして、賢栄が、中興に及んだ。
本尊仏薬師如来は、熊野三社権現本地恵心僧都(そうず)正作と言われ、寄木作り玉眼入り、両腕手先は剥ぎ合わせて偏袒右肩、右手は与願印、左手に薬壺を持ち、衲衣(のうい)、衣文処理、左右膝部は彫刻が穏やかである。
面相も又親しみやすく、脇仏に日光・月光菩薩を侍らしているが、六角の台座は仮のものであろう。光背は、舟形光背であるが、地域信仰の実態が示されている。
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