史跡
昭和57年9月1日
福島県岩瀬郡天栄村大字下松本字池上山27
ここにある十基の板碑は、村内に今でも残る二十七基の約四割にあたる。これらは鎌倉から室町時代にかけてのもので、死者に対して、冥福を祈るための供養塔が主であるが、生きている間に、死後、極楽で生まれることを願った逆修供養塔もある。
これらは一つの平らな石や自然石に種子を刻みこんだ一種の石塔婆である。年号の明確なものでは延慶二年(一三○九)があり、この種子は薬師如来を標示、子供たちが親の四十九日を供養したもので、涅槃経の経文などが刻まれている。
また、元徳二年(一三三○)のもので釈迦如来を示し、養父のために極楽に生まれることを願い供養したものもある。そのほかに県南地方ただ一つといわれる、月の輪の中に大日如来を標示したものや、阿弥陀如来を中心に、脇侍として勢至、聖観音の両菩薩を示した阿弥陀三尊仏がある
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